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古民家も断熱材をたっぷり着込もう! ~セルロースファイバーのスゝメ~

2019年9月4日

古民家も断熱材をたっぷり着込もう! ~セルロースファイバー断熱材のススメ~

同じ地域に住む知人は言う。

「うちは団地だから冬でもほとんど暖房要らないよ」

 

いいな~(笑)

集合住宅ってエコだなあと、冬になると思う。

 

実家も団地でしたが、

たまに戸建ての友人宅に遊びに行くと

「何でこんなに寒いんだ?!」と思ったものです。

 

上下左右に部屋があるということは

それだけ外気にさらされる面積が減るわけで、

絶大な「断熱効果」を得られていると思うのです。

お隣さんが、季節と逆行する室温を好む方の場合は、

この限りではないかもしれませんが・・・

古民家の断熱について考える

 

うちは断熱材なしの部屋のほうが多いので

一つの家に居ながら断熱材の有る・無しを

如実に体験できてしまいます。

 

断熱材の恩恵を日々痛感しながら思うのは、

町家・古民家にも断熱材を入れるべきだということ。

 


穴の空いたドラム缶風呂のようなもの


断熱材なし&隙間だらけの家で暖房するということは

穴の空いたドラム缶の湯船で、

お湯に浸かろうとするようなもの。

 

お湯が漏れるので大量にお湯を出さないと溜まらないし、

湯量を維持するには、お湯を出し続けるしかない。

さらに、ドラム缶だと保温性がないので

入れたお湯もどんどん冷めていく。

そんな感じかなあと思います。

 

熱がダダ漏れ状態なのをわかっていて

なるべく暖房しないで暮らしていくのか、

ガンガン暖房するのか。

 

快適な生活に慣れてしまった私たちは

そう簡単に寒さを受け入れられないと思いますし、

「寒くて動けない」なんて言っているより

普通に動けるくらいの室温にするほうが懸命。

最近は寒い時期のヒートショックの問題も

よく指摘されます。

 

古民家に住む以上、

ある程度の割り切りは必要だと思いますが、

エネルギーの節約が重視されている現在、

できることなら断熱気密性能は上げたいものです。

 


この本も読みましたが、

つくづく古民家やめてしまおうかと思いました。笑

 

住まいとしての古民家を後世に引き継いでいくためには

エネルギー効率を一定レベルまで改善することが

喫緊の課題だと感じます。

 


スタイロ系は使いたくない


台所周りのリフォーム計画当初、

断熱材として、設計事務所から提案というか、

当然のように設計図に記載されていたのは「GW」。

ゴールデンウィークかと思ってしまいますが(^^;)

グラスウールです。

 

膨大に検討事項がある中で、

断熱材のことにまでまったく頭が回らず、

素通りしていましたが、

短期間とは言え、一応

環境配慮型の設計事務所に勤めていた経験があり、

GWの文字に目に止まってしまいました。

契約ギリギリの段階でした・・・

 

設計事務所時代は、断熱材と言えば、

スタイロとか、いわゆる押出法ポリスチレンフォーム

が一番かなあと思っていましたが・・・

今の家に住み始めて、

相当シロアリのことを調べたところ、

押出法ポリスチレンフォームと湿気が隣り合わせになると、

かなりシロアリに好評らしいことが判明。。。

蟻道パラダイスが発生する事例をたくさん見ました。

 

この家に住み始めて、

初めて生きたシロアリを見てしまった私。

いまだに恐怖心があります。

やつは一体どこに行ってしまったのか・・・

いつか食い荒らされて、

家の部材が軒並みスカスカになってしまうのではないか。

見えないということは恐ろしいことです。

 

ともかく、地面に近い位置には

ポリスチレンフォームは絶対に使いたくないと思いました。

(木造でないなら、だいぶ話は違うと思いますが)

 


グラスウールも何だか不安


で、今回のリフォームの提案では

メインの断熱材はポリスチレンフォームではなく

グラスウールとなっていたわけですが、

これまたグラスウールについては

ショールームをウロウロしている際に、

グラスウールが湿気てしまうと、

かびて真っ黒になったり…

施工時は壁の高さまで入っていても

湿気の重みでへたり、ずり落ちてしまい、

高い位置に全然断熱材が入ってない状態になったり…

悲惨な姿をたくさん見てしまっていたわけです。

 

設計事務所さんの考えを伺ったところ、

以下のような回答でした。

屋根面は屋根葺き替えをしないので漏水の危険性も考慮して、防湿フィルム付きのグラスウールを計画していますが、壁については内壁は漏水の危険性は低いので裸のまま。外壁は外部側に透湿防水シートという湿気は通して水は弾くシートを張る計画をしています。ですので、一応壁からは透湿・調湿を阻害しないような計画を立てていました。

なるほど。

それなら、グラスウールでもいいかな…

とも思ったのですが、やはり以下が気になりました。

  1. シートで覆った場合湿気に弱そう
  2. 断熱性能は施工技術にかかっている
  3. 製造エネルギーが高い

なんだか、魅力を感じられない上に、

心配がぬぐされない。


セルロースファイバーがいいじゃないか!


湿気とシロアリ。

水はけがあまり良くない土地の古民家に住む私の

最大の悩み事です。

 


そこでまた読んだのがこの本。

最高の断熱・エコ住宅をつくる方法 カラー最新版

今となっては少し古いのでしょうか。

 

この本の「断熱材の種類とシロアリの食害の関係」

によると・・・

セルロースファイバーは食害度:1、備考:蟻道あり。15日で100%死亡

なんと!

シロアリが死んでくれるなんて、

これほどファンタスティックな性能はありません!

 

ちなみに同資料によると、

以下は蟻道はあるが食害度は1

  • グラスウール
  • ロックウール

以下は食害を受けるとのことでした。

  • 押出発泡ポリスチレン(食害度2~3)
  • ウレタンフォーム(食害度3)

 

セルロースファイバーしかない!!!

 


セルロースファイバーのメリット・デメリット


その後、セルロースファイバーについて

具体的に調べました。

 

<メリット>

  1. 吸放湿性に優れている(呼吸する!)
  2. シロアリに強い(蟻道が作られても死滅する。ゴキブリ駆除にも期待)
  3. 専門業者の施工になるので、施工性のバラ付きが少ない。
  4. 古新聞が主な原材料らしく、製造エネルギーも低い。

 

<デメリット>

  1. 割高(特に家全体をやらない場合)
  2. できる業者が限られている。
  3. グラスウールやスタイロみたいな断熱材より、断熱性能が若干劣る。

 

特に、メリットの1については

「古民家は呼吸する家である」

ということを設計事務所の所長さんから言われ、

なるほど~と、思っていたので、

セルロースファイバーにしたら、

「天然素材で家の呼吸も妨げない最良の断熱材!」

と思ったわけです。

 


高かったけど、見えない部分の不安から救われた


しかし、設計事務所さんも

乗り気じゃありませんでした。

「とりあえず見積もりを取ることは可能です」

みたいな感じ(^^;)

 

契約直前で、うだうだ言い出されたら、

そりゃ嫌になりますよね・・・

そもそも遅れてしまってましたから。

本当に申し訳ないと思いました。

でも、こちらも普段の買い物とは桁違いの

買い物をするわけです。

納得行かないまま進めたら後悔してもしきれません。

絶対ダメ!でない限り、諦めるわけに行きません。

 

セルロースファイバーは

設計事務所さんでも

施工会社さんでも経験がないらしく

それはもう皆不安なわけです・・・私も。

 

見積もりの結果は、

当初予定額(材工含む)が

12万円弱なのに対して、50万円強。

そもそもグラスウールは安価ということもありますが、

決して即決できる差額じゃないです。

でもまあ、長期間の安心を買うと思えば、

支払う価値があると判断しました。

 


まとめ


  1. 古民家は土壁だから大丈夫とかでなく、暖房費を下げるためにも是非断熱材を入れましょう!
  2. 部分リフォームでは金額的になかなか難しいかもしれませんが、断熱材は壁体内湿気の心配もないセルロースファイバーがオススメです!
  3. 特に古民家は、建材すべてが呼吸しています。同様に呼吸する断熱材(セルロースファイバーなど)を選択するのが、長い目で見て、建物にとっても最良ではないかと思います。